BLOG

歴史的観点から見るエクステリアと世界

まずはじめに

さて、ここ数回の記事ではエクステリアについての種類や費用の紹介などを書いてきました。
少しでも成程なあ…と関心を持って頂けると記事を書く人間として、とてもうれしいことです。

今回も引き続き、エクステリアについて関心を持ってもらえるよう何を書こうかな…と考えました。
そして、まだ書いていない内容があることに気付きました。

過去の記事では、どういったものがあるのが、どれくらい予算が掛かるのかとお伝えしてきましたが、
エクステリアがどのように現代に引き継がれてきたのかをまだお伝え出来て無かったのです。
そう、エクステリアの歴史です。

今回は皆さんと一緒に、エクステリアの歴史について紐解いていくことにしましょう。

エクステリアの語源について

そもそも、エクステリアの語源は何でしょうか。

過去の記事でエクステリアの対義語について記載したことがあるので、
読んで頂いている皆さんも覚えていらっしゃるかもしれません。
ここでちょっとだけ復習しましょう。

エクステリアの対義語はインテリアです。
家具や照明など、室内空間を指す言葉ですね。

エクステリアはその反対に、家の周りの空間を指す言葉です。
庭やガレージ、門扉などが該当します。
ここまでは過去に説明をさせてもらっている内容ですね。

では、そもそもなぜエクステリアと呼ぶのでしょうか。

まず、語源としては英語の「exterior」が元にあたります。
もともとは「外部の」「外側の」と言う意味の名詞、または形容詞です。

その語源は、ラテン語で「外側の」を意味する「exter」と、
形容詞の比較級をつくるラテン語の語尾の「-ior」から構成されています。
また、エクステリアは、本来は乗り物の外装や住居の外壁などを意味する言葉でもあります。

エクステリアの歴史

エクステリアとして見る日本庭園

それでは、ここからは実際にエクステリアの歴史について考えていきましょう。

庭、日本…と聞くと皆さん何をイメージするでしょうか。
恐らく、複数の方が日本庭園をイメージすると思います。

そうです。エクステリアの歴史として欠かせないものは日本庭園です。
例えば、有名な平等院。
これは平安時代に建てられた建造物であり、立派なエクステリアとして日本庭園があります。
名前を「寝殿造り庭園」といい、建物の南側に大きな島や池をつくり、橋を架けている造りです。

また、もうひとつ有名で名前を聞いたことはあるかも知れない日本庭園があります。
それが「枯山水(かれさんすい)」。
竜安寺という建物で室町・戦国時代に流行った日本庭園です。
砂利や景石で水や自然を表現する方法です。

時代は進み、江戸時代になると岡山御楽園の「廻遊式庭園」といった日本庭園が流行りました。
これは家臣や大名たちが主君を迎えるための庭園として、鑑賞を主な目的とした庭となります。

海外からの庭文化参入

江戸時代以降に日本には沢山の西洋文化が持ち込まれてきました。
結果としてウォーターガーデンやロックガーデンといった「ガーデン」の庭園が流行りました。
こうして、今現在のエクステリアへと繋がっていきます。

世界と見比べた日本のエクステリア

ここからは、地球規模でエクステリアと比較してみましょう。

世界全体で見て庭好きな国民としては、日本人の他には西洋ではイギリス人がそうだと言われたりします。
では、その日本とイギリスで見比べるとどのような共通点などがあるのでしょうか。

日本の庭とイギリスのガーデン

イギリスと日本の共通点は何がありますか。
パッと思いつく方もいるかもしれませんね。

そう、日本もイギリスも島国であることです。
地続きによる隣国との国境を持たない国として共通しています。
国境がないことにより、土地に対する不安感というものが他国に比べて少ないのです。

イギリスも日本も土地は個人所有が当たり前ですが、ヨーロッパ大陸としての土地は、
近代以前までは領主のものであるという考えであり、その庇護のもとで領民は小作として暮らしていました。

また、ヨーロッパ大陸では長く戦乱も続いていたこともあり、
個人所有の農地はなく、庭をつくるという余地も余裕もなかったと言われています。

イギリスでは、ドーバー海峡があったおかげでそういった異民族の進攻や戦乱に巻き込まれることも多くなく、
社会に大きな余裕を持ったゆとりで、現代まで続く庭を楽しむ文化が生まれました。

一方、日本はどうでしょうか。

そうです。
日本は世界で唯一、他民族からの支配が一度もありません。
日本という国だけで国自体を維持し、発展を幾度となく繰り返してきました。
そもそも、ひとつの民族とひとつの語源が軸で出来ている国は世界中で見ても稀少です。
そのため、日本独自の文化が長い歴史の中で何度も栄えてきました。

昨今では、イギリスも日本もそれぞれお互いの良い部分を取り入れながら発展しています。
日本では植物を取り入れるという方法を行い、イギリスでは日本の自然ベースな庭づくりを取り入れたりと、
まだまだ歴史は沢山の文化を取り混ぜて未来へと続いていきます。

まとめ

このように、まだまだエクステリアからはわかることが沢山あります。
イギリス以外の国のことなども書きたいのですが、もうこれはキリがありません。

少しずつではありますが、ここの記事を通して、
エクステリアを魅力としてお伝えしていけたらと考えています。

魅力が沢山つまった書籍なども多くあり、とてもとても奥が深いエクステリア。
一度ハマると凝り性にはたまりません。

PAGE TOP